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東日本大震災の大津波で壊滅的な打撃を受けた宮城県南三陸町では、「町内に仮設住宅ができるまで」という苦渋の決断で被災者約1000人が町外への集団避難を開始した。しかし、同町の市街地は復旧が進まず、被害を免れた山間地に仮設住宅を建てたくても、まとまった用地を確保できるめどが立たない。政府は町外にも仮設住宅を建てるよう促すが、故郷を離れたくない住民の思いは強く、仮設住宅への移転は難航している。【高山祐、西田進一郎】
「生まれ育った町の外さ出たくないっていう被災者の気持ちを考えてみれ。『あそこも駄目』『ここも駄目』って言ってたら町の中さ、どこも住めなくなる。町自体がなくなるだろ」。県と同町の間で仮設住宅の建設地をめぐる調整が滞っていた3月下旬、同町選出の高橋長偉前県議会議長は県幹部に電話し、町外の仮設住宅に集団避難することは「町の消滅」につながるという危機感を伝えた。
震災前に約1万8000人の人口だった同町だが、津波被害で約7割の家屋が全壊し、約9000人が町内45カ所の避難所で生活している。町は仮設住宅ができるまで、いったん町外に集団避難する案を示したが、約3分の2が反対を表明。被災者の間に「一度離れたらみんな戻って来れなくなる」(53歳主婦)との不安が募る。
政府は震災後2カ月で約3万戸の仮設住宅建設を業界団体に要請し、さらに約3万戸の上積みも予定。阪神大震災時の約4万8000戸を大きく上回る戸数が建設される見通しだが、それでも被災者側の不安を払拭(ふっしょく)できない。津波によって丸ごと街を破壊された被災地に建設用地を確保するのは難しい。
南三陸町は震災後、休眠中の農地など民有地の活用を県に打診したが、県側は難色を示した。民有地を借りる場合は地権者とのトラブルが懸念され、特に農地の場合、一時的に仮設住宅を建てた後に農地に戻せるかがネックになる。
農林水産省は3月23日付で非常災害時の仮設住宅設置に農地転用許可はいらないことを周知する文書を都道府県知事あてに出したが、撤去後の責任を負うのは県。担当者は「国が全面的に責任を負う制度面の整備がないと動けない」。県側は今月になって民有地の使用を許可した。
「1000戸ぐらいは町の土地で頑張れるかな」。佐藤仁町長は3日、こう語ったが、必要な仮設住宅数は約3500戸。残り約2500戸分の用地を町内に確保できる見通しは立っていない。政府の被災者生活支援特別対策本部の担当者は「離れたくない心情も分かるが、自治体が避難所の支援に手いっぱいのままでは先になかなか進まない。後で戻る前提で、一時的な町外避難を検討してほしい」と話す。
宮城県の村井嘉浩知事は4日、県庁を訪れた松本龍防災担当相に「7万人近い避難者とその数倍の自宅避難者の避難生活が長期化する。仮設住宅などの供与にあたっては柔軟に対応してほしい」と要請。松本氏は「国と県がしっかり手を取ってやっていく」と応じた。
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自民党の谷垣禎一総裁は4日、中曽根康弘元首相、河野洋平元総裁と東京都内で個別に会談した。中曽根氏は東日本大震災を受けた民主党との「大連立」について「期限の見当をつけ、公明党にも配慮しなければならない」と述べ、公明党の理解を得たうえでの「期限付き」連立に理解を示した。河野氏は慎重な姿勢を示した。
中曽根氏は大震災の復旧・復興対策について「政府・与党から頼まれたら全面的に協力すべきだ。災害に対する挙国的な体制を作る意味では協力した方がいい」と述べ、菅直人首相と連携を密にするよう促した。谷垣氏は「同感だ」と応じた。
一方、河野氏は「(震災対策では)既に相当協力している。あまりパフォーマンスのようになっても仕方がない」と述べた。
会談後、谷垣氏は記者団に「私は白紙。上下左右前後、360度見渡してこれから(方針を)決める立場だ」と述べるにとどめた。
一方、自民党の山本一太参院政審会長は4日の会見で、「菅首相がトップに座ったままで、まともな政策協議も期限もない、なし崩し的な連立には反対だ」と明言。「一部の役員だけで方針を決めてはならない。国会で与党の対抗勢力がなくなるデメリットも考えなければならない」と指摘。小坂憲次参院幹事長が「時限的連立」に前向きな発言をしたことにも「参院自民党の総意ではない」とした。期間限定! 倉庫ならこれで充分!【野原大輔、岡崎大輔】
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